Archive for the ‘食料’ Category

1月31日 愛知同友会東三河支部農業研究会

1月も今日で終わり、時間が過ぎるのが早く感じます。これを「ジャネーの法則」と言うのだそうですね。今日、聞いていたラジオで言ってました。この法則は生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例するのだそうで19世紀のフランスの哲学者ポール・ジャネが発案したのだそうです。もちろんブログ書き込みのサボりの言い訳なんですけどね。

先日は、関東方面への取引先回りを含め愛知同友会東三河支部の農業研究例会に出席して来ました。

まだ発足間もない東三河支部農業研究会が会員と非会員向けに行った例会で「これからの農業経営を考える」北海道の先進事例から学ぶと言うことでせん越ながら、私と(有)中藪農園中藪社長、㈱大野ファーム大野社長の3人がパネリストとなり、それぞれの経営内容や同友会農業経営部会との関わりを(有)環境テクシスの高橋社長のコーディネートによりお話させて頂きその後、例会に集まられた会員、非会員の方々と質疑応答を行いました。

今回の例会出席は7月にとかちで開催される”食と農”連携グループ全国交流会inとかちのアピールという重要なミッションもあり、例会また例会終了後の懇親会の場でしっかりと任務を遂行させていただきました。

 

翌日は、パネルディスカッションでコーディネーターを努めた高橋さんのまたまたコーディネート兼運転手で、農業関連企業さんや会員企業さんを訪問させていただきました。

非会員ですが、高橋さんの取引先でもあり現在熱心に入会を勧めている創業85年の地元の飼料販売店です。とかちにある飼料会社とも取引があるそうです。輸入飼料やサプリメントなどは全国共通のようでした。


酪農家さんも訪問させて頂きました。地域柄粗飼料畑は全く無く、配合飼料はもちろん牧草も全て購入していました。排泄される糞尿は全て堆肥化され近所の野菜や果樹農家が引き取って行くそうです。変敗したサイレージなどを給与していないせいか意外と牛舎近辺の臭いは少なかったですね。


同友会会員の株式会社 清須ライスセンターさんでは、 精米、加工品のネット販売の他に16町の水田の田植えや収穫などのコントラクター事業も行っているそうです。ちなみに16町歩は200枚ほどの田んぼだそうです。


高橋さんが経営されている(有)環境テクシスさんでは食品工場などから出る廃棄物を飼料化する事業を行なっています。ホワイトボードに書いてあるのは今週の給食の献立ではありませんよ!この地域で有名な「うなぎパイ」もありますね。食料自給率が40%を切り、食品の廃棄と言うことが大きな問題になる中 、高橋さんは大学で勉強した知識を生かして食品リサイクルという立派な仕事を行っていますが最近の飼料高などの影響もあり年々その取り扱い量は増えているようです。


最後は中藪社長のジャガイモや大野社長の牛肉の取り扱いを行っているスーパーサンヨネさんを見学させて頂きました。残念ながら同友会会員企業さんではないのですが地元では生鮮品の取り扱いが良いお店として単位面積売り場の売上金額も全国の中でも有数のスーパーなんだそうです。お昼前の訪問でしたが幅広い年齢層のお客さんが大勢訪れ、店員さん達も活気がありとても明るいお店だと感じました。企業理念が「ステキな会社をつくりましょう」なんて本当にステキですね。中藪さんと店長さんで中藪さんのコロッケを持って!

我々の持つ愛知県のイメージは自動車などの輸出産業しかなかったのですが意外と農業生産でも養豚や養鶏などの畜産を中心として大消費地を控えた葉物野菜などの生産も多いようです。しかしながら経営規模としては家族で兼業が多いと言うのもやはり府県農業の実態なんですね。北海道は経営規模が大きいとはいえ、やはり消費地から離れておりその物流コストがネックになりますが大消費地に近い分、また多様な経営形態の展開の可能性を感じました。いずれにしてもそのための異業種交流を含め同友会を活用した学びは絶対に有効であると思います。


8月8日 安全神話が崩壊?

 暦の上では今日が立秋、帯広も連続して30℃を越す暑い日が続いています。二十四節気も最近の気象の変動と共に変更しなければいけないかも。

 安全が売り物だった日本の食糧も原発事故の影響により、その信頼が大きく揺らいでしまいました。今年の秋に収穫される主食の米に対しても一般消費者はかなり敏感になると思われます。毎年、新米が出回ると古米が売れなくなっていましたが今年に限っては皮肉にも古米の在庫一掃処分の機会になってしまうかも。 

 頼んでいた”スマホ”がやっと来ました。今までの携帯と違って分厚い取説がないんですね。


6月17日 ますます自給飼料が重要に

世界的に食料価格がますます高騰してきています。

 飼料に使用するトウモロコシ価格もシカゴ穀物市場では過去最高値を更新しているようで配合飼料価格の一段の値上げは必至と見られます。

  昨日は稚内、旭川と道北方面へ出張に行ってきました。
稚内樺岡ファームさんではちょうど1番牧草の収穫が始まりました。
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400ヘクタール弱の面積をすべてロールパックサイレージにして収穫します。
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地域の酪農家から牛を預かり夏場は放牧を主体として種付けまで行い分娩が近づくと酪農家へ牛を返し、その間の預託料が牧場の収入となります。
 草地の力を引き出し良質な草を育てることで預託頭数も増え収入が増えるのですが、北海道内の公共牧場はそのほとんどが赤字経営で町村から赤字補てんを受けているのが実情ですが、樺岡ファームさんは立派な黒字経営です。
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牧場内のあちこちに積まれているのは地域資源であるホタテの貝殻です。
これをスリンガータイプのマニュアスプレッダーで粉砕し、放牧地の通路や水のみ場などの泥ねい化し易いところへ敷き詰めて使います。

勉強熱心な樺岡ファームの運営を担っている嶋村社長さんは、他にも様々な取り組みを行っていますがトップの考え方ひとつなんですね。

今回の出張は二日間で900kmを走って来ました。さすがに疲れたー!


5月23日 おかしいよね

 今朝の道内では雪が降っているところがあるようで、最高気温もオホーツク海側では5度にも満たないそうです。5月もあと1週間ほどで終わるというのに。

 先週、俳優の児玉清さんが亡くなりました。昔から「児玉です」というと児玉清さんか!と、よく言われたものです。児玉の代名詞みたいな存在の方で何か身内が亡くなったように思えてなりません。

 先週、自転車の初乗りで芽室町上美生にあるパン屋さん「カントリーブラン」まで行って来ました。自宅から1時間、距離で片道20数キロですので休憩するのには丁度良いところにあります。
 代表の延與さんは私と同じ同友会農経部会の幹事も努めています。
 
 延與さんと、小麦粉の価格値上げの話になり、原料の全量すべてを北海道産の原料にこだわるお店にとっては原料価格が縮小されるかと思いきや、現在の国の小麦価格の制度の関係で国産原料も外国産価格の値上げに伴い値上げになるんだそうで、何とも納得のいかない話でした。
 国産小麦も品種改良などで外国産小麦に対抗できるようになって来ましたが、やはり内外価格差が縮まらないことにはその消費も拡大できません。食料自給率の向上を目指しているのですから国内制度の見直しも必要であると思います。


4月13日 ガーデニングの季節到来

 東日本大震災による原発事故が国際評価尺度で最悪のレベル7に引き上げられました。誰しもが当初からの発表が過小評価されていたとしか思えないでしょうね。
 海外からの日本への評価が一段と悪化するのは間違いありません。輸出産業や海外からの渡航者などあらゆるところへ風評被害が拡大することは免れないかもしれません。
 この際、我々日本人は安全規準とされる原発事故付近の農産物や食品も含めMADE BY JAPAN商品を買い、内需の拡大を支えていかなければいけないと思いますが。

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昨日、上士幌町で北へ帰る白鳥たちが休憩している光景に出会いました。道路の真ん中で堂々と昼寝、最近の白鳥はずいぶんと図々しくなったもんです。

春は家庭菜園やガーデニングを楽しむ人たちにとっても待ちきれない季節の訪れです。
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昨年、オープンしたコープさっぽろ札内店では、北の屋台「農屋」を経営する農経部会の大先輩達が野菜や農産加工品の販売店を開き、こちらでも当社の「十勝ナタネ油カス」を置いてもらっています。地元の原料で生産された商品ですから多くの方に安心して使って欲しいですね。

 


2月21日 プロ農家

朝の最低気温もマイナス10℃以下になる日が減ってきました。一段と春が近づいてます。

 最近、農家の皆さんと話していて特に感じることがあります。
昨年、一昨年と豊作とは言えない天候が2年ほど続き、ビートなどは2年続きの不作、酪農家にとっては極端な暑さなどで牛群のコンディションを崩す原因にもなりました。

 私がこの仕事を続けて以来、良くこのようなフレーズを効きました「天気のいい年なんてどんな資材を投入したってモノは取れるんだ!」こだわりの資材売りにとってはちょっと悔しいというか、面白くない言われ方でした。確かに天候の安定した年は資材の良し悪しにはさほどの結果の差は見えにくのは事実かも知れませんが、どこの農村地帯でも昔、よくこのように書かれた看板を見かけました「豊作の第一歩はまず土つくりから」土つくりと一言で言ってもかなり幅の広いことではありますが、少なくとも化学肥料や農薬一辺倒の作物つくりではないはずです。

 昨年、一昨年の天候に関わらず安定した作物つくりや生乳生産をしている多くの農家の方たちに共通して言えることはプロの農業者としての意識の高さがあるということです。家庭菜園やガーデニングなどの趣味の世界であるならいざ知らず、少なくとも農業生産でメシを食っているわけですから、天候が悪かったなどという言い訳を始めにしているようではお話にはなりません。
 明日の天気、今年の天気、来年の天気がどうなるかわからないから安定した生産(経営)のために行うのが土作りのはずです。
 
 結果論として天候の良い年だけ農業をやるなら農家だけじゃなくてもいいんです。
来年度から導入される農業者戸別所得補償制度は国民の血税から安定した食糧生産を行う農業者へ所得を補償する制度です。日本の農業者は基本的に世襲制です。農業をやりたくても簡単に出来る仕組みにはなっていません。故に農家に生まれることが農業経営を出来るアドバンテージのひとつなんですね。

 揺らいでいる民主党政権ですが、政権がどう変わろうとこれからの国民の食糧生産を担っていく農業者には所得補償という制度の根本に変わりは無いと思われます。

 後継者を育てる側も育つ側も安定的な生産のための「土つくり」をしっかりと伝え勉強を行い結果を出すこと行うこそが所得補償を受けるプロの農家の絶対条件だと思いますが、どう考えますか?

 
  


12月28日 食料か燃料か?

いよいよ年末も押し迫ってきました。慌しく挨拶周りやカレンダー配布で走り回っていますが、冬至を過ぎてから陽が沈む時間が少しづつ伸びているのを実感します。

昨日の朝は、とてもきれいな樹氷を各地で見かけました。忙しい中にも自然の美しさを感じることは忘れたくないもんです。
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今朝の北海道新聞一面に原料のビート不足でバイオ燃料工場がピンチという記事が出ていました。それ見たことか!って思っている方もたくさんいるのでは。
 
 地球温暖化抑制のためのバイオ燃料もいいですが、お天道様相手の原料生産なんですから、そんなことくらい想定内でしたって言ったっていいと思うんですが、このような新聞記事は誰がどのような視点で書いてるんでしょうかね?
 
 2009年からバイオ燃料の製造を開始した途端、2年続きのビートの不作とは、「食べ物を燃料にするとはけしからん!」と、お天道様の怒りかもしれませんな。


11月28日 根本的な解決策が無いものか

帯広は、この冬初めての本格的な雪となりました。全道的にこれから大荒れの天気になるとのことです。
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昨日の日経新聞によると、世界的に農産物の国際相場が上がっているようです。デフレ状況下で企業は最終的な商品価格に原料の上昇分を上乗せしづらく、企業収益を圧迫するとのことが記事の内容でしたが、目先的な問題で考えると国内農産物の価格差が縮小するとも言えますが、もっと長期的な見方で考えるとそれだけ食料が投機の対象物になっている証ともいえます。

 このような時期に唐突に出現したTPP(環太平洋貿易協定)問題の答えを出さなければいけないことは非常に難しい問題であると同時に過去にもあったGATTウルグアイラウンド後の国内農業政策のようなものがどれほど国内農業に力強さを与えたか甚だ疑問に感じます。

 先日、取引先の酪農家さんとの話で、今年の異常ともいえる猛暑の影響で生乳生産が目標を達成できない酪農家が増加するのではという話になったのですが、この問題にしても過去に何度も生乳の過不足を繰り返し、そのたびに目標オーバーでペナルティーだの、目標を達成できなかった酪農家は責任が無いのなかなどの議論を繰り返しています。
 
 生産現場レベルでの様々な事情や昨今の急激な気象の変化も理解できます。それ故に単年度限りで生産枠をきっちりと誤差なくキープするということは神業に近いことなのかも知れません。
 生産枠に関しては、この時期のプロ野球選手の年俸契約じゃありませんが、単年度契約よりも安心して取り組める複数年契約的な生産枠の割り当てといった仕組みの導入など考えることはできないものでしょうか。

 TPP問題がどのような解決をするのかわかりませんが、やはりこの国に単に食料自給率の向上などといった、どこかの省庁のための保身的なうたい文句や政権政党が変わろうとも世界的な変化に振り回されないブレない食料政策のための根本的な理念が無いことが問題なのかも知れません。


8月18日 また小麦の価格上昇?

盆休みが終わりました。キリのいい16日の月曜から仕事と思っていたんですが倉庫もJAの金融窓口もまだ休みでした。そういえば畑の作業にも何となく人影が少ないような、世間的にはお盆休みっていつまでなんでしょうか?

高校生の息子は今日から、中学生の娘は明日が始業式でいよいよ夏休みも終わりです。まだまだ今年の夏は暑い日が続きますが周りの雰囲気は夏の終わりといったところでしょうか。

今年の暑さは世界的にも同様でロシアでは干ばつにより小麦の収穫量のかなりの減少が見込まれ、ロシア政府は穀物の当面の間の輸出禁止措置を取るようです。それにより小麦の先物価格も上昇の気配を見せ今秋の政府の小麦の売り渡し価格にも影響が出てくるのは必至の様相です。数年前に輸入先のオーストラリアが干ばつに見舞われ小麦の政府売り渡し価格が上昇したことがありましたが、現在のように世界的な食料・穀物の奪い合い状況下においては直接輸入の取引があるか否かは関係のない問題なんでしょうね。

そんな中、今朝のテレビで米粉を原料としたパン粉の開発のニュースが放映されていました。以前から見るとかなり米粉の製粉技術も進んできているようで米粉の特性を生かした独特の食感を持つパン粉が開発されているらしいです。日本の食糧自給率を上げたいのならばやはり米の消費を促さなくてはいけませんね。


2月27日 もっと売る工夫と努力を

あっという間の2月が終わってしまいます。今年は特に25日を含めて平日が2日しかないというのは、取引先への支払いなどを含め慌ててしまいます。
 
 浅田真央ちゃん残念ながら銀メダルでしたが、いろいろと報道を見ていると金メダルを取るためのキムヨナのサポート体制がかなり上回っていたように感じました。本人の能力はもちろんのこと、頂点に立つためには資金、指導者、環境などすべてが整っていないとかなわないものなんでしょうね。競技種目によっては予選通過か、入賞か、メダル取得なのか、またメダルであれば何色を狙うのかといったところまで目標を決めて周到な準備を進めなければいけないのでしょう。昔、「オリンピックは参加することに意義がある」と言った有名な言葉がありましたが、もはやそのような時代ではなくなったのでしょうか?

 政府の輸入小麦売り渡し価格が4月から引き下げになるそうです。穀物価格が高騰する前の水準に戻るそうですが、輸入小麦価格の高騰と国産麦の品質向上などでせっかく定着しつつある国産麦人気が後退することの無いことを願いたいものです。
 幸い生産者自からの情報発信や消費者交流の輪が少しづつではありますが広がってきているようにも見受けられます。デフレの時代ですから安いということは大事な要素ではあると思いますが、一般の消費者は使うところにはお金を使っています。そのお金の使い方を仕向ける工夫、アイディアや仕組み作り、そこへ向ける努力こそが必要なことと思いますが。 


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