Archive for the ‘商品開発’ Category

12月9日 デザインの重要性

久しぶりのブログ更新です。ってフレーズが枕詞になってしまっていますが。
今朝の帯広は、この冬一番の冷え込みになりました。やっぱり十勝の冬はこれでなきゃいけません。

当社の取り扱い商品に「十勝ナタネ油カス」というものがあります。ナタネの実を搾り残ったものが油カスという有機質肥料になります。私はこのナタネ油を搾っている㈱エコERCの社外取締役を引き受けているのですが、今日、このナタネ油のパッケージデザインについての検討打ち合わせを行いました。

これから、新たな商品開発を行うのでパッケージデザインも再検討しようというわけで、今回、ご縁があった帯広出身で東京でグラフィックデザイナーをしている(有)ガクデザインの阿部岳社長にいろいろとアドバイスを頂きました。阿部社長は現在、十勝千年の森やマスヤパンの新商品開発などで郷里十勝へ頻繁に来られています。
阿部社長は高価なものをお得に見せたり、お得なものを高価に見せるのもすべてパッケージデザインで決まるといいます。デザインには法則というものがあり、ある面、心理学のようなものだとも言われました。
食べるものであれば、おいしさや品質の高さなどはもちろんのこと、デザインの重要性が購買行動により大きなウエイトを占めるのだということを改めて実感しました。


11月10日 肥料造粒実験その2

いよいよ来週は日本海側では雪のマークが出始めました。ただ札幌などの初雪の観測はかなり遅れているようです。

為替相場の円高にも関わらず原料の大半を輸入に依存する肥料価格がさらに上がっているようです。

今年の7月に続いて、製糖工場から排出される「骨炭」の造粒試験を札幌にある工業試験場で行って来ました。
製糖工場から排出される骨炭は、そのサイズが20ミクロンと小さく、とてもそのままでは肥料としてのハンドリングが悪すぎて使い物になりません。
造粒には幾通りかの方法がありますが、今回は工業試験場にあるペレットマシンでの造粒を試みてみました。

その結果がごらんの通り

予想していた以上に強度や形状も保持することが出来、きれいなペレットが出来上がりましたが問題はこれを実験ではなく事業レベルでどれだけのコストで加工できるかが次の課題です。


7月31日 肥料造粒実験

 7月の最後は、雨模様になりました。小麦の収穫は順調に進んでいるようですが、昨年の秋の播種時から全面的に導入された新品種「キタホナミ」、どうも芳しくないようです。従来の「ホクシン」に比べ2割ほど収量が多いといわれていましたが、その割には倒伏している畑もほとんど見当たらなかったですし、収穫が早いところで22、23日では早く上がってしまったとしか思えません。
 このままでいくと十勝の小麦は3年連続で不作となってしまうのでしょうか?

 先日、当社の新商品「ボーンエースR骨炭」を紹介しました。これは本州の製糖メーカーでろ過材として利用された骨炭で正式に特殊肥料としての届出もされているものですが、一部に粒子が細かすぎるものがあり、機械散布でのハンドリングを良くするための実験を「株式会社リープス」「工業試験場」などの協力を得て行っています。

 昨日、一昨日と中標津町にある「株式会社バイオマスソリューションズ」の肥料製造施設にて実験を行って来ました。
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これが造粒に使うパン型造粒機、
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構造は至ってシンプルなんですが、回転数、角度、水分など造粒には熟練技が必要です。
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骨の炭という原料の特性から、かなり造粒は難しいものがあります。
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造粒実験は黒い粉との格闘でしたが何とか造粒の目処が立ちそうです。


6月9日 六次産業化は簡単じゃないよ

 昨年の都道府県別食料自給率が発表されました。我が北海道は天候不順などの影響を受けて、前年度から23ポイント低下の187%だったそうですが、この発表って大きな意味があるんでしょうか?意地悪な言い方をするならば人口が少なくて土地が広く、さしたる製造業も無いからこのような数字になるのは必然的ですよね。

 以前にも書いたことがありますが、食料自給率をカロリーベースで換算するのは世界中で日本と韓国だけだそうです。それでは輸入穀物に依存する畜産は?多くの肥料やその原料をを輸入に依存する畑作は?農業生産に掛かる資材やエネルギーの多くを輸入に頼っている現実がある以上、この食料自給率という数字を素直に受け取ることが出来ません。

 そんな国が今年の3月に施工された「六次産業化法」=地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律ですが、先日、その認定事業者が発表され、十勝管内の認定事業者5件のうち4件が同友会会員企業でした。
 同友会会員企業は以前から経営の負荷価値を高めるために様々な取り組みを行ってきていますから、ある面、得意の分野かもしれません。

 同友会内には私も所属している「農商工連携研究部会」という組織があり、こちらは農業者単独ではなく商工業、いわゆる異業種同志の連携ということで、それぞれの専門分野の企業が集まっていますので、お互いの信頼関係を構築し「餅屋は餅屋」精神で新事業を作り上げて行こうというものです。

 モノが溢れているこの国で新たな事業や商品、サービスを立ち上げることは簡単なことではありません。


12月16日 ベストヒットかロングセラーか

いやぁー今朝は冷え込みました。帯広の最低気温はマイナス14.6度、管内の陸別町では23度を下回ったそうで、暖冬などとの言葉に油断は出来ませんね。

 ところで、ちょっと前に入荷してもすぐに売り切れる「食べるラー油」なるものがありました。
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一時期のブームが去ったせいか、我が家にも桃屋のラー油がやってきました。
元々、ラー油は、沖縄などで作られたモノがブームの発祥らしいのですが、やはり大手メーカーの広告宣伝力にはかないません。
 
現在、同友会帯広支部では今年度より「農商工連携研究会」が発足し、商品開発や農村観光、流通研究など様々な活動が行われています。

通常、我々のような中小企業においては莫大な広告宣伝費をかけられるわけもなく、必然的にベストヒット商品よりは口コミで広がっていくような息の長い商品開発を狙うべきと考えますがどうでしょう。

某お花の畑の牧場の「生キャラメル」も一時期の売れ具合は無いようです。元々ロングセラーを狙っていたわけでもないんでしょうけど?

私自身、事業も同様に流行に左右されない息の長い事業経営を目指したいと考えています。あえて言うなら「食べるラー油」よりも「江戸むらさき」的経営かな?


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